Fate/stay night 変わる運命 改
プロローグ
俺は春日大和、双子の兄の隼人と普通の高校生をやっているということになっている。
実際のところは違うがそれについてはおいおい話すことにする。
ちなみに学校では俺は剣道部の主将、隼人は弓道部に所属している。
お互い朝錬があるので朝は結構早い、大体4時過ぎには起きて軽く運動している。
その後朝飯を食ってから学校に行く。
今日も変わったこともなく学校が終わりかえろうとしていたら隼人と衛宮君が一緒に歩いてきた。
隼人も衛宮君も筋金入りのお人よしだからかなり仲が良い。
同じ弓道部に所属しているんだからなおのことだ。
おそらくこの様子だと一緒に夕食で持ってことになったんだろうな。
衛宮邸での夕食は結構にぎやかだから好きなんだよな。
あそこには間桐さんと藤村先生も出入りしているから結構な人数での夕食会になる。
ちなみに間桐さんと隼人は洋食が得意、衛宮君は和食が得意、俺は中華が得意だ。
予想通り、衛宮邸での食事に誘われた俺たちは特に断るような理由もないので招待を受けることにした。
まあ、聖杯戦争が近づいているこの時期に他の魔術師のうちにいくのはまずいという考え方もあるかもしれないが、衛宮君に限ってそんなことはないだろう。
間桐さんに関してはまったく問題ない。
彼女の体に巣食っていた虫は目障りなんで取り除かせてもらったし、本人もたいした魔術は習ってないみたいだし。
ちなみに現段階で衛宮君と俺には令呪の兆しがある。
間桐、いやマキリからはあの爺が出るんだろう。
間桐さんの心臓に巣食っていて、除去しようとしたら他のところに意識を移したみたいだし。
ああいう爺はしぶといものと相場が決まっているからな。
今度間桐さんの体に何かしようとしたら完全に消し去ってやるけど。
そうでなければ今のところは生かしておいてやろう。
衛宮邸でのにぎやかな夕食が終わり、家に帰る途中に奇妙な魔力を感じた隼人がその様子を見に行くと言い出してどっかに行ってしまった。
家で合流してみるとキャスターのサーヴァントがマスターを殺して消えかかっていたのを助けたらしい。
あのお人好しらしいな。
となると俺もそろそろサーヴァントを呼ぶとしよう。
俺は前回の聖杯戦争で使われた触媒を手に入れたのでそれを使って召喚することにした。
聖杯戦争への興味はほとんどないのだが、あらゆる時代の英雄が7人も召喚され戦うという決闘には大いに興味がある。
では俺の聖杯戦争を開幕させるとしよう。
「閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する。
素には銀と鉄。礎に石と契約の大公。祖には―――――。
降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。
――告げる。
汝の身はわが下に、わが命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うなら応えよ。
誓いをここに。我は常世総ての善と成る者、我は常世すべての悪を敷く者。
――汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ――――!」